FRAILTY PREVENTION CONSORTIUM

ファイテン平田好宏社長インタビュー「健康寿命を伸ばし日本を生涯現役の社会へ〜コンソーシアム加入に寄せて〜」

NEWS 2023.10.31

ファイテン株式会社は創業以来、独自開発の技術を活用したスポーツ関連商品や健康グッズなどを数多く提供してきました。なかでもスポーツネックレスは、多くのトップアスリートに愛用されているため、著名選手が首まわりにつけているのを見た人も多いのではないでしょうか。選手たちが愛用する理由は、リラックスを実感しているからです。

使ってみるとわかる、確かに効果を感じる健康グッズ。そんな支持を受けてファイテンは、ネックレスからアパレル、寝具など身の回りのさまざまな商品へと展開範囲を広げ、いまでは化粧品や健康食品から医薬部外品、さらには自動車の車内コーティングを経て、住空間そのものまで提供しています。

2023年10月に創業40周年を迎えた同社は、超高齢社会に突入した日本の今後の理想像を「生涯現役で暮らす社会」と定めて、創業者の平田好宏代表取締役自らが、85歳現役を宣言しています。働く力を維持する環境整備に役立ちたいと語る平田氏に、革新的なファイテン製品の開発の歴史と、今後の日本社会に寄せる思いを伺いました。

なぜ一流選手ほどファイテン製品を愛用するのか

―ファイテンといえば、まず思い浮かぶのがスケートの羽生結弦選手です。

平田好宏氏(以下、平田):羽生選手とアドバイザリー契約を結んだのは2014年ですが、彼には小学生時代から「RAKUWAネック」を愛用してもらっていました。だから彼こそはまさに、私たちがアスリートと契約を結ばせてもらう際にこだわっている条件「その選手がファイテンの商品を必要として愛用していること」を満たしていたのです。

―つまりファイテンが契約を結んでいるトップアスリートたちは、みんな愛用者というわけですね。

平田:そのとおりです。では、なぜアスリートたちが愛用してくれるのかといえば、限界まで体を使っているアスリートほど、当社の製品価値を実感し認めてくれているからです。健康促進に役立つというのが私たちのセールスポイントですが、これを一般の方に実感してもらうのは実は簡単ではありません。なぜなら、普通は皆さん基本的に健康ですから、より健康になったとしてもあまり実感を伴わないでしょう。つまり、一般の方に当社製品のメリットを実感してもらうためには、体調を崩しているときのほうがわかりやすいのです。だから当初は、私が以前営んでいた施術院に来てくれていた方、つまりどこかに不調を抱えている方を対象として、その効果を実感してもらっていました。

―たしかに一般の人に最初から受け入れてもらうのは難しそうですね。だからスポーツ選手を対象としたのですか。

平田:トップアスリートほど、常に自分の肉体に強い負荷をかけています。プロ野球選手がキャンプインしたときなどがその典型で、日々のトレーニング漬けによる蓄積疲労はかなりなレベルとなります。また、トップアスリートほど自らの身体の変化に対して敏感です。だから当社製品の効果をすぐに実感してくれる。その結果として愛用者となってくれて、仲間にも伝えてくれる。こうして選手たちの間で評判が評判を呼び、一気に広まったのです。

常識にとらわれない発想を技術で裏付ける

―そもそものスタートは、ファイテン創業前の治療院でしょうか?

平田:治療に来られた方に、セラミックの半球を絆創膏とセットで提供していました。これを患部に貼ってもらうと、皆さんそろって「ずいぶん楽になった」と評価してくださいます。そんな声が増えていき、機能は確かなものだと自信を持ちましたが、その先へとは簡単には進めません。そこでとにかく実感してもらうのが先決だと、治療院の患者さんたちにホームケア用品として貸し出すシステムとしたのです。これが好評で広まっていったのを契機に、ファイテンを創業して本格的な事業化に取り組みました。ちょうど40年前の10月4日(※本記事の取材日)でした。

―その際に着目されていたのが生体電気だったと伺いました。

平田:細胞を動かしているのは生体電気、専門用語でいう細胞膜電位です。この電位を調整すると、緊張によるストレスを下げて元のアイドリング、つまりリラックスした状態にまで戻せると考えました。ちなみにアスリートとは、完全にリラックスした状態から最大の緊張へと一気に転換できる人たちであり、その際のインパクトがパワーとなります。ファイテンの技術はアスリートの余分な力を抜く技術、だから結果的にパフォーマンスが高まる。これも高く評価されている所以です。

―さらに水に溶けないチタンを溶かして「アクアチタン」を開発したと伺いました。

平田:まず私たちは科学については素人です、だからそもそもチタンが水に溶けないという科学的な常識を知りませんでした。とはいえチタンを炭化させて硬質の炭化チタンをつくり、これをミクロン単位の微細な粉末にして、さまざまな製品にコーティングするところまでは取り組んでいました。そこでコーティングではなく、チタンを顔料のように使って染められないかと考えたのです。いわゆるチタン染めですが、実現するためにはチタンを水に溶かさなければなりません。不溶性であり金を溶かす王水にも溶けないチタンを、どうやって溶かすのか。詳細は省きますが、粉砕して圧力をかけ、水分子にチタンの微粒子を捕まえさせる方法を開発したのです。

―特許出願でも苦労されたそうですね。

平田:特許庁では最初「チタンが水に溶けたりするはずがありません、嘘はいけません」と門前払いをくらいました。けれども追試験を繰り返して、実際にチタンの水溶液ができていると証明した結果、「チタン超微粒子分散水」として特許取得に至りました。この水溶化したチタンを布製のヒモに染めて作ったのが「RAKUWAネック」です。ちょうど2002年の日韓ワールドカップで代表選手が使ってくれて、一気に大ブレイクしました。

無意識のうちに健康になる

―ネックレスからスポーツ関連製品へ、さらにはアパレルや寝具など事業の展開領域がどんどん広がっています。

平田:私としては「できる限り日々の生活の中で使ってもらいたい」という一心での展開です。だから単なる物販だけではなく、継続的に使っていただけるレンタルにも力を入れています。そのきっかけづくりの場としてサロンでのボディケアも提供しています。サロンに来ていただき、心地よさを実感してもらえば、レンタルへとつなげていけます。アパレルや寝具などを提供しているのも、普段の生活の中で使っていただきたいからです。

―サッカーJリーグの川崎フロンターレには、遠征用のバスの内装をコーティングしたそうですね。

平田:おかげさまで大好評です。選手の皆さんが「とにかく試合後の移動で爆睡できて、疲れがとれる」といってくれます。やはりJリーガーたちはトップアスリートですから、環境の力に敏感なんだと思います。使っている技術はナノメタックスコーティング、カラダをリラックスさせる「ナノメタックス」に光テクノロジーの「健光浴®」をかけあわせた最先端技術です。このコーティング技術は、お客様が普段使っている洋服や寝具などにも応用できますし、自動車の内部もコーティングできます。長距離輸送に携わるドライバーなども「運転していて疲れなくなった」と効果を実感してくれています。ドライバーの疲労改善は社会的にも重要課題となっているので、いまはエビデンスを積み上げて次年度からの積極的な導入を目指しています。

―どのような対象についてもコーティング可能なのですか。

平田:可能です。それを体現するために開発したのが「健康寿命の家®」です。身につける製品の次は、24時間365日健康で過ごし続けられる環境、つまり住空間を提供したいと考えました。その空間で暮らしていれば、それだけで健康になれる。もはやファイテンの製品を「使っている」感覚はなくなり、究極の無意識使用といえます。

―なにも意識せず、普通に暮らしているだけで健康になる。理屈はわかりますが、実感してもらうのは難しいのでは?

平田:ところがそうでもないのです。既に暮らしているご家族から話を伺うと、みんなで旅行に行ったときなどに、改めて普段の住まいのありがたさを実感してくださっているようです。つまり、いつもとは身を置く空間が異なると、家では当たり前になっていた快適さを感じられなくなってしまうのです。お子さんたちも、勉強に取り組むときの集中力がまったく変わってしまうと聞きました。もちろん家一軒まるごとではなく、たとえば子供部屋や寝室などを部分的にコーティングするやり方もあります。大学の運動部の寮の内部をコーティングした例もあります。運動選手はやはり敏感ですから、効果を実感してくれているようです。

生涯現役の理想を実現するために

―このたびフレイル対策コンソーシアムに加盟いただきました。コンソーシアムにはどのような期待をされているのでしょうか。

平田:高齢者の障害や健康問題の解決に貢献したい、問題解決につながる提案をしたいと思っています。だからといって「健康になりましょう」などと声高にアピールしたりするのではなく、無意識のうちに改善できる環境を提供したいのです。健康を改めて意識するのは、いわゆる健康オタクと呼ばれる方々であり、我々がサポートしたいのはそのような方々よりも、むしろごく普通の方たちです。コンソーシアムに加盟しておられる企業を見ると、提携先を広げていけそうだと期待しています。

―平田様は自ら「85歳現役宣言」をされたと伺いました。

平田:超高齢社会に突入した日本では、生涯現役を理想とすべきです。定年など取っ払ってしまって、誰もが働けるだけ仕事をする。だからといって弱ってしまった人に対して「無理やり働け」と強要するわけではありません。まずはできるだけ多くの人が、年をとっても働けるように健康を維持してもらう。健康であればリタイアなどする必要はなくなり、働いて誰かの役に立てれば、それが生きがいにもつながります。

―働く力を維持するためにも健康でいる必要がありますね。

平田:そうですね。だから、人の生涯現役を支える事業に取り組んでいるのです。少子化の進行により日本は今後、どんどん労働力不足となりますから、高齢者にも労働力として社会参加してほしい。そうでないと保険制度をはじめとして現状の社会システムの維持は難しくなるでしょう。一人でも多くの人が生涯現役で働いて、税金を納めるのを国民としての義務としたい。もとより誰も要介護になどなりたくないはずで、普通に仕事をできる方が幸せではないでしょうか。私は1日2万歩を目標にしていて、買い物も10キロ圏内であれば歩いていくようにしています。そんな私の影響を受けて、社員も1万歩や2万歩ほど歩くようになりました。自分の体がどのようにあればよいのかと、誰もが一度考え直す時期に来ていると思います。

ファイテン代表取締役 平田好宏氏(左)と同社経営企画室副室長 松田貴史 氏

■ファイテン株式会社 ホームページ

https://www.phiten.com/