FRAILTY PREVENTION CONSORTIUM

内閣府主催「第6回日本オープンイノベーション大賞」で選考委員会特別賞を受賞~「電力データ×AI によるフレイル検知」で高齢化社会課題に挑む~

NEWS 2024.2.15

フレイル対策コンソーシアムの会員が共同で取り組んだ『「電力データ×AI でのフレイル検知」産官学連携で高齢化社会課題に挑む』が2024年2月14日、内閣府主催の「第6回日本オープンイノベーション大賞」で選考委員会特別賞を受賞しました。このたび受賞したのは、フレイル対策コンソーシアムの会員である中部電力株式会社(本社:名古屋市、代表取締役社長 社長執行役員:林 欣吾、以下「中部電力」)、株式会社JDSC(本社:東京都文京区、代表取締役:加藤 エルテス 聡志、以下「JDSC」)、合同会社ネコリコ(本社:東京都千代田区、職務執行者:木全 英彰、以下「ネコリコ」)、三重県東員町、東京大学大学院の5つの機関です。

日本オープンイノベーション大賞は、社会的ニーズの解決や新たな価値の創造が大きな課題とされる昨今において、研究開発等の成果を迅速に社会実装し、今後のロールモデルとして期待される先導性や独創性の高い取り組みを政府が表彰するものです。

選考委員会特別賞を受賞した『「電力データ×AI でのフレイル検知」産官学連携で高齢化社会課題に挑む』は、電気使用量から外出回数や睡眠時間、活動量などの情報をAIが分析し、フレイルといわれる健康状態と要介護状態の中間に位置する高齢者を自治体に知らせることで、介護予防事業に繋げる取り組みです。2023年4月から中部電力が「eフレイルナビ」として全国の自治体向けにサービス提供を開始し、内閣府からは、追加設備(センサー等)の設置が不要でフレイル対策ができる点を含め、技術的基盤、事業計画、事業の立ち上がりなど、オープンイノベーションとしての連携が高く評価されました。

日本全体でますます高齢化が進行し、医療費や介護給付費の増加が大きな社会課題となる中、このフレイル検知AI技術を活用することで、高齢者のフレイルリスクを継続的に把握することができ、早期発見や個別的支援の効率化が可能になります。活用する電力データは全国に普及するスマートメーターで取得するため、センサー類等の追加設備の設置も不要であり、導入自治体は医療費や介護給付費の大幅な抑制も期待できます。現在、三重県東員町、長野県松本市、三重県鳥羽市の3自治体が導入しており、この取り組みが全国の自治体に展開されることにより、より多くの方が日常生活を送る中でフレイル対策を行うことが可能になります。

2021年7月に組成した「フレイル対策コンソーシアム」は、行政会員、アカデミア会員、企業会員のいずれかで参画する機関が共創し、社会実装やサービス化の検討、技術探索、Webinar等の発信を行うなど、フレイル対策における産官学連携のプラットフォームとしての機能を担っています。今後も「人とサービスをデータ・テクノロジーで発展的に統合し、フレイルの予防改善など包括的支援の基盤を構築する」ことをミッションに、産官学の垣根を越え、高齢化社会の課題解決に努めていきます。

本コンソーシアムでは、「健康寿命を延伸し、誰もがいきいきと活躍できる社会」の実現を共に目指す仲間(自治体、アカデミア、企業)を募集しています。

以 上


■第6回日本オープンイノベーション大賞Webサイトhttps://www8.cao.go.jp/cstp/openinnovation/prize/2023.html

「フレイル対策コンソーシアム」は、電力をはじめとする多様なデータを活用した持続可能なフレイル予防および改善のモデルを社会実装していくことを目的に、2021年7月に中部電力とJDSCが発起人となり設立されました。現在、コンソーシアム参加メンバーが中心となり、ライフラインデータ(電力データ等)を用いたフレイルの早期発見や予防体制の構築など、複数の取り組みを実施しています。
高齢者がいきいきと活躍できる社会を目指し、高齢化社会の課題解決に努めていきます。


【本プレスリリースに関するお問い合わせ先】

 フレイル対策コンソーシアム事務局 frailty-prevention@jdsc.ai